被衣



女性が外出するときにベール、面紗(めんしゃ)などで顔を隠す習慣は、インド、イラン、トルコなどの東方諸国をはじめ、 西ヨーロッパにも古くから見られる。日本でも中世以降、女性は外出するときに小袖を頭からかぶっていたが、この時代には、顔を隠すために特別に衿を低くした専用の被衣がつくられた。被衣のうえにさらに市女笠(いちめがさ)をかぶったり、旅行には笠のまわりに虫垂衣(むしのたれぎぬ)という薄い布を垂らすこともあった。
市女笠の“市”は物売りの意で、物売り女が被った笠だったのでこう呼ばれた。菅の線維をたたいて編んだ深い編笠で、上等のものには篠竹の皮などが使われた。


解説:小袖打掛腰巻肩衣袴帷子陣羽織足駄・草履結髪
夫人の衣武士の衣農民・町人の衣能装束



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