

情報の収集と伝達
せっかく入手した情報や、緊急の知らせをいち早く届ける必要性は、いつの時代にあっても変わらない。戦国時代でもさまざまな手段が用いられたが、伝書鳩ならぬ「伝書犬」というものも存在した。これは『甲陽軍艦』に紹介されている話であるが、真偽のほどはわからない。また緊急のときには、古典的伝達手段である「のろし」も依然として有効であった。戦国時代には煙の上げ方、燃料の工夫、煙に着色するなどの進歩もあり、複雑な情報も伝えることができたという。最近の実験によると、新幹線(ただし「こだま」であるが)よりやや遅い程度というから、バカにできない。しかし煙だと夜間や雨のときに役に立たないが、こうした場合は音を利用した。法螺貝、鐘、太鼓といった道具である。これらの道具は、ひとたび戦闘となった場合、戦術を伝える合図としても利用された。
なお、戦国大名のなかには、領国内において早くから飛脚制度を成立させたものもいた。飛脚は本城と支城、また戦場などを連絡し、政治的、軍事的に大きな役割を担っていた。
さて、以上のような狭義の情報だけでなく、技術的、経済的な情報などは戦国城下町が形成され、ヒトやモノが頻繁に行き来するにつれて都市に集中的に集まるようになった。また、街道や河川の水上交通が整備されるとその速度は速まり、量的に増大したことは言うまでもない。戦国時代に活躍した堺や博多に代表される貿易都市の商人たちは、各地にでかけては国内外の情報を収集し、それを時の権力者に提供するのと引き換えにさまざまな特権を得た。情報は、当時からすでに金品と等しく貴重なものとして扱われてきた証であろう。
解説:
情報
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