

織部は利休の高弟でありながら、多くの茶書では「利休七哲」のうちに加えていない。織部が利休の茶とは趣のことなる独創的な手法を取り入れ、異端視されていることが要因と考えられる。
事実、織部は利休好みの楽焼き茶碗を模倣するかわりに、織部焼沓形茶碗を創作し、不安定な形態や派手な色柄を好んで師の侘び茶とは対極にある自由闊達さをめざした。しかし、これをもって織部が利休の反逆者というのは当たらない。なぜならば、利休の考えは本来、形式や伝統をいたずらに墨守するのではなく、独創的で新しい発見をすることに主眼が置かれていたからである。こうした意味から言えば、師の生き方を実践し、人まねでない斬新な試みを行なった織部こそ、真の後継者にふさわしいといえるからである。
織部は利休によって完成された中世風の茶の法式を排し、桃山美術に見られる色彩と感覚を自在に表現して、新時代の武家にふさわしい大名茶を完成した。その第一の功績は陶芸における斬新な創造にあることはもちろんであるが、それに留まらずあらゆる分野に及んでいる。茶入れ、釜、茶杓などの諸道具に対する目配り、露地の景色の工夫、夜会における心得から織部紗や織部緞子といった織物、さらに懐石における斬新な取り合わせの妙にいたるまで、類い希なるデザイン感覚を遺憾なく発揮したのである。
関連図版:
茶室 八窓庵|
古芦屋五匹馬地文真形釜|
総織部平向付|
古田織部作茶杓|
泪 千利休作茶杓
解説:
千利休|
小堀遠州|
きれいさび|
孤蓬庵|
破格の茶|
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佗び数奇|
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