[ウェブマガジン] WEB MAGAZINE vol.004



第1回「岐阜の和傘とその種類」


01 岐阜はいまでも傘の町
02 藤沢商店を訪ねて
03 こんなにたくさんある和傘の種類
04 羽和傘の良さを見直そう
05 和傘に興味を持った人は


こんなにたくさんある和傘の種類

藤沢さんから伺った話はこれから順に記事にしていくつもりですが、まずはいま現在も作られている和傘にはどんな種類があるのか、簡単に紹介することにしましょう。


[蛇の目傘]
和傘の代名詞のような蛇の目傘は、文字どおり中央の白い輪の部分がヘビの目に似ているところから名付けられました。17世紀末、元禄時代に天井と軒を青色土佐紙で張ったものが初めて登場したと言われます。江戸時代の蛇の目は、白い輪の部分が今のものより広い傘が多かったようですが、これは手漉き和紙のサイズの規格に影響されたのではないかと考えられます。なお、岐阜では輪の広い蛇の目を「二つ切蛇の目傘」と呼んでいます。



[番傘]
蛇の目と並ぶ和傘の代表ですが、こちらは庶民の実用品として使用されたものです。江戸時代の風俗を考証・解説した『守貞漫稿』には、「紙厚く、骨竹の削り粗にしてつなぎ糸強く云々」とあり、また「印を押した粗雑な傘」と記されています。ですから、名称の由来は印すなわち判を押したから判傘、そして番傘となったという説が有力なようです。細身の蛇の目より簡素でごつく、太目の傘と言えばよいでしょうか。いまでもときどき旅館などで使われています。

[羽二重傘]
その名の示すように、羽二重(はぶたえ)の生地に手漉き和紙を裏打ちして作った傘です。ですから軽くて色鮮やか、なんとも贅沢な傘といえましょう。昔はお嫁入りの時には必ず男女ペアの傘を持参したといいますが、とくに高級な羽二重傘が多かったようです。

[日傘]
真夏の強い日射しを和らげる日傘は、すぐれた日本文化のひとつでしょう。江戸時代、幕府や諸藩では贅沢品としてたびたび禁止したようですが、たいして効果は無かったようです。一説によると、蛇の目傘はもともと日傘から発達したものとも言われます。なお、日傘は女性だけでなく、医者や僧侶、子供にも好んで用いられました。

[舞踊傘]
日本舞踊に用いる傘ですが、絹張りと紙張りがあります。日傘として使っても、またインテリア用の装飾品として用いてもなかなかしゃれています。なお、油を引いていないので雨天には使用できません。大きさは一尺二寸から一尺七寸まであり、模様もヴァラエティに富んでいます。

[野点傘]
茶道の野点の時、あるいは社寺用に用いる大きな傘です。飲食店などでも装飾品として使われているのをよく見かけます。「軒」と呼ばれる傘の縁の部分が内側に曲がっているので、妻折れ(爪折れ)傘とも言います。この傘の大きさは竹骨の長さで呼ばれ、三尺(約90センチ)の場合の直径は約170センチ、全高210センチにもなります。




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