[ウェブマガジン] WEB MAGAZINE vol.003



第3回「美濃縞」


01 美濃と綿
02 美濃縞のおこり
03 もめん伝承
04 羽島市立中央公民館の美濃縞講座
05 美濃縞・尾張縞に出会うには


もめん伝承

江戸時代の『広益国産考』という書物に美濃縞(美濃結城)の織り方について、「たて糸とよこ糸を同密度とする」という記述があります。また、本来の美濃縞は、細い縞模様が特徴で、手紡ぎゆえ糸にネップ(むら)があり、織り上げると表面に独特の風合いがやどるといいます。そして色は藍染めの紺か草木染めによる茶系統。 そんな美濃縞の原点を再びさぐり、伝承しようという動きがあります。

佐貫尹(ただす)さんと妻の美奈子さんが主宰する、美濃縞・尾張縞伝承工房がそのひとつ。佐貫尹さんは、愛知県立起工業高校でテキスタイル科教諭を経て、愛知の一宮市博物館、岐阜の羽島市立中央公民館で、手紡ぎと手織りによる縞木綿の講座をつづけてきました。

「手織りとは自然の布味を経(たて)糸と緯(よこ)糸とで築き上げるというものであったのです。そこには木綿の繊維に潜んでいる特有の造形性を素材の育成から手がけ、糸紡ぎ・糸染め・機織り・仕上げ等の加工によってひたすらそれを根気強く引き出していく態度がなくてはならない……」(二人の共著『木綿伝承』染色と生活社刊より)

佐貫さんは、かつて、博物館から展示用の縞木綿を再現してほしいと依頼を受けた際、地元の老婦人の巧みな作業をみて感動し、自らも手織りに没頭するようになったといいます。



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