[糸をつむぐ] まず、短い繊維をより合わせ、つむいでいって紬糸をつくります。素材は、綿、羊毛、真綿など。しかし繭からとった真綿で紡いだ紬糸がもっとも一般的です。郡上紬の場合も真綿を用い、とくに春繭をつむぎます。
繭をほぐして短糸状にし、だ液をつけ撚りをかけながらつむいでいきます。だ液には、糸を湿らしてつまみやすくする上に、タンパク分解酵素のペプシンで繭糸の膠質を柔らかくする効果もあるそうです。 だ液を使うために、胃の悪い人のつむぐ糸は黄色くなるとか、若い娘はテリがですぎて糸が弱くなるとか、また、作業の途中でトイレに立つ回数が多いため妊娠中の女性のつむいだ糸にはムラがでるとか、つむいだ人の体調は糸にストレートに表れ、目利きにはひと目でわかるそうです。
[染め]
つむいだ糸を灰汁などで精練して油などの不純物をとりのぞきます。この精練が不十分だと染料がうまくつきません。精練後、植物染料で染めます。郡上紬も草木で染めます。茜、コチニール、苅安、阿仙、藍などを使い、何十回もくり返し、くり返し染めていきます。
[織る] 糸を織り機にかけます。たて糸をハタにかけてひっぱり、よこ糸を一本一本打って織っていくのですが、このときのいわゆる「間」が、繭の繊細なバルキー性をいかに生かし、着やすくするかを決める、
たいせつなポイントのようです。 |