藍染め
「イギリスに呼ばれて作品を展示したときにわかったのんやけんど、なんでイギリスには藍染めがないのか。それは水が違うからなんや。硬水じゃだめなんやな」−−−藍染めにはこの町の水が不可欠であると渡辺さんは強調します。ではここで藍染めの制作方法をかんたんにご説明しましょう。
[藍液] 四国の阿波で仕入れたタデの一種、藍の葉を発酵させて藍玉をつくり、この藍玉と木炭から取った灰汁、石灰、日本酒などを熟成させて(くわしくは企業秘密)藍液をつくります。この藍液が、まずは染めぐあいを決めるたいせつなポイント。手をおこたると一晩で菌が繁殖してだめになるため、こまめな手入れが必要です。
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[染め] 染めには糸を染めてから織る「先染め」と、白い布に「型置き」や「筒描き」で糊を置いた後で染める「後染め」がありますが、渡辺さんの藍染めの多くは「糊置き」の「後染め」。「集中できる早朝にしか描けん」という渡辺さんは、朝4時に起きて型のデザインをするといいます。この型を用い、色づけしない部分に糊をつけ、15回以上染め液につける作業をくり返しながら色の濃淡を調整していきます。
また、鯉のぼりなど、より丈夫な布が必要なときは、顔料に大豆のしぼり汁を加えた「カチン染め」をします。
余分な染め液と糊は水洗いして落としますが、ここが重要なポイント。染めながら何回も洗うことで「ジャパン・ブルー」ならではの繊細な色合いを出していくのです。また冷たくきれいな水が、布をひきしめ藍色をピシッとひきたてます。ふさわしい質の水とその清さが藍染めの命なのです。
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